メリケントキンソウってご存知ですか?
名前を聞いてもわからないとは思いますが、公園や芝生などで草の上に手をつくとトゲが刺さって痛かった経験はないでしょうか?
特に小さいお子さんやわんちゃんのお散歩時などに気を付けていただきたいな~と思って記事にしました。
どんな草かというと、沖縄本島地方では駆除が済んだばかりで写真は撮れなかったのでこちらのメリケントキンソウの画像を参照下さい。
この記事でメリケントキンソウの駆除方法や注意する事などについて書いていきます。
トゲが刺さると痛い草メリケントキンソウって?
メリケントキンソウは南米原産のキク科の外来植物で、学名はSoliva sessilisと言います。
日本では1930年代に和歌山県で発見されたのが最初の様です。随分前からあったんですね。
現在は関東以南の暖かい地方で、広範囲に確認されているようです。
公園、道路脇、空き地、芝生などの明るい場所に生育し、草丈は5~10cmで地面をはうように生えます。
競争相手がいなければ横に広がりますが、混み合う場所では高くなります。強い繫殖力を感じさせますね。
明るい緑色をして、芝生の中に生えたりしますが、芝生が刈れている時は青く生えていて、芝生が青い時は枯れるので、比較的見つけやすいです。葉はにんじんの葉に似ています。
とてもきれいな明るい緑色なので、見ている分にはきれいでいいんですけどね。
4月~6月頃に種子をつけ、種子の先端には約2mmほどのトゲがあり、5月~7月頃に枯れると種子は茶色く硬くなります。種子は扁平で長さ約4mm、切れ込みのある広い翼があり、先は鋭いトゲになってエイのような形をしています。
生育過程 | |
発芽 | 一般的に秋頃 |
開花 | 4~5月頃 |
結実 | 5~6月頃 |
メリケントキンソウ沖縄で広がる
沖縄本島地方でも、広範囲で生息が確認されています。(2023年現在)
那覇市 | 新都心公園・奥武山公園・末吉公園・首里城公園・崇元寺公園 |
沖縄市 | 沖縄県総合運動公園 |
読谷村 | セーラの森・読谷村役場・渡慶次運動場・座喜味城址公園 |
北中城村 | 渡口みどり公園 |
うるま市 | 石川公園野球場 |
国頭村 | ゆいゆい国頭・茅打ちバンタ・安波サキシマスオウノキ周辺 |
観光施設でも確認されたという情報もありますので、沖縄県民だけでなく、観光客の方にも注意が必要です。
メリケントキンソウの駆除方法は?
メリケントキンソウは一年生植物(発芽してから一年以内に、開花・結実し種子を残して枯れてしまう植物)のため、結実すると枯れてしまいます。
この事から駆除の時期としては、開花時期前が効果的であるとされています。
時期としては、11月中旬頃から12月、または種子が成熟する前の4月5月がいいようです。
駆除方法としては、手での抜き取り(手袋をした上で)・除草剤(芝生の中であれば、芝生を枯らさないものを使用する)による駆除が考えられます。
駆除したメリケントキンソウは、拡散しないように袋に入れて密封し、燃えるごみとして出して下さい。
また、公園や芝生などで見つけた時は、公園の管理事務所に連絡するか、市区町村の役場に一報を入れた方がいいようです。
繁殖力がとても強いので広範囲に広がらないように早めに根絶しなければいけないからなんですね。
メリケントキンソウはひとたび大繁殖してしまうと、根絶する事は困難になります。
なので早期発見・早期対応が大切になります。
公共の場で見つけた時は管理事務所か市区町村役場に連絡するとして、自宅で見つけた場合は手で摘み取るか除草剤使用になりますね。
芝生のある場所にも使えて芝生は大丈夫な除草剤を見つけましたので、見てみて下さい。他にもいろいろありました。
素手で触らないように手袋も必要だよね。
また、熱湯をかけて退治したという記事もありましたので、小さな範囲でしたらやってみてもいいですね。
メリケントキンソウの注意すべき点
メリケントキンソウの種子の先端には2mm程のトゲがあり非常に鋭いので、このトゲが肌などに刺さり怪我をする恐れがあります。
トゲを出す5~6月頃は特に危険な時期ですので、芝生や草むらでは、直接座らない・手をつかない・裸足で歩かない、などの注意が必要です。
公園に出かけるのに一番いい季節の5~6月頃が一番危険な時期というのも困りものですが、小さいお子さんを芝生の上で裸足で歩かせたりする時はよく調べてからにした方が良さそうです。
靴を履いていても、こけて手をついたりするので、用心するに越したことはないですね。
また、ワンちゃんが草むらに入って行って出て来た時にびっこをひいていたら、肉球に刺さってないか確認したほうがいいですね。
メリケントキンソウの種子は硬いので簡単に靴底に刺さってしまいます。気づかずに運んで生息地を広げてしまう場合もあるので、もし生息地に入ってしまった時は、靴底にくっついていないかの確認もした方がいいですね。
メリケントキンソウには毒はないので、これだけは救いですね。
まとめ
〇メリケントキンソウは外来植物で、強い繁殖力を持つので駆除が必要。
〇種子に鋭いトゲがあり怪我をする恐れがある。特に幼児やペットに注意が必要。
〇早期発見・早期対応が必要であり、早期に駆除をしなければならない。
〇見つけたら駆除するか、公園管理事務所や市役所などに連絡したほうがいい。
となりますね。
過去には、メリケントキンソウが繁殖していたためにサッカー大会の会場が変更されたこともあるそうです。訪れる人が安全に過ごせる環境を守りたいですね。
また、メリケントキンソウによく似た植物に「シマトキンソウ」があります。
「シマトキンソウ」にもトゲがありますが、メリケントキンソウのように刺さって痛みを感じるような事はありません。
メリケントキンソウと「シマトキンソウ」の違いについてはこちらの写真をご覧下さい。
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